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 以前「限界分譲地の使い道を模索する」の記事でお伝えしたように、僕は現在、分譲地の探索を続ける傍らで、横芝光町の海岸近くにある寂れた別荘地を1区画入手し、物置用地として利用すべく整備を進めており、その模様はTwitter上で断片的にお伝えしてきた。

 土地整備の模様はあくまで僕個人の話であり、分譲地が抱える課題のケーススタディとして普遍的に共有できる話題ではないので、当ブログにおいては、当初は分譲地を取得したことのみを伝える予定だったのだが、実は前述した記事は、今のところ当ブログで最もアクセス数の多かった記事のひとつであり、二匹目のドジョウが釣れる可能性が期待できるうえ、そして当ブログの読者の方々が必ずしも皆Twitterを利用しているとも限らないので、今回は、その別荘地の区画を取得して以降、今日までの作業の模様を簡単にお伝えしていきたいと思う。


 売主の方より郵送されてきた書類を千葉地方法務局匝瑳支局へ持参し、無事に所有権移転登記を完了させ、正式に僕の所有地となった分譲地であるが、前所有者は、茂原市で不動産仲介業務を行う傍ら、分譲地の草刈り業務も請け負う日栄不動産に仲介の依頼こそしていたものの、どうやら草刈りを行うことはほとんどなかった模様で、取得したのが夏場ということもあり、区画内は猛烈な雑草で覆われ、そのままでは到底足を踏み入れるのも困難な状態であった。
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取得した分譲地。画像中央、僅かに売り物件の看板が見える辺りが僕の所有区画。隣地と植生が異なるのが分かる。

 同分譲地内には、これまで当ブログでも紹介してきた多くの限界分譲地同様、年2回ほど定期的に草刈り業者が入り、誰も買わない高値で絶賛発売中の区画はいくつもあるのだが、それらの区画と僕の区画では、明らかに雑草の植生が異なる。定期的な草刈りの甲斐あってほぼ単一の雑草で埋まるだけの他の区画に対し、僕の区画は、ススキやらヨモギやらセイタカアワダチソウやら、とにかく面倒臭そうな雑草が無秩序に群生し、更に数年分にも及ぶであろうそれらの枯れ草も幾重にも折り重なって、土壌すら全く見えない有様だった。

 とりあえず手作業で毟り取ってみたものの、ヨモギなどはともかく、ススキは根が硬くてとても手で抜ける代物ではない。またこの状態では、抜いた雑草を積み上げておく場所すら確保できないので、まずはいったん出直して、自宅の庭で使っていた充電式の刈払機を使って切り開いていくことにした。
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幾種もの雑草が群生し、全く足を踏み入れる余地もない。
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とりあえず手作業で雑草を除却してみたものの、とても太刀打ちできずいったん退散。

 充電式の刈払機を使うと、さすがに手作業よりは作業効率は良いとはいえ、元々近所のホームセンターで一番安かった2流品の刈払機は非力で不充分なものであり(後に充電池の発火事故が発生し充電器がリコールになった)、ススキのような固い草は刈っているというよりもなぎ倒していると言ったほうが正しく、刈っても刈ってもススキの束が重なるばかりで一向に土が見えない。そして20分ほど経過したところで、フイィィィン…と力ない音を残して、電池切れでそのまま作業は強制終了となってしまった。

 後日、再び充電した刈払機を持参して作業を再開したものの当然ながら同じ結果であり、有効面積はほとんど増えないというのに、折り重なったススキの枯れ草の合間から、早くも次世代の雑草が芽を出している始末。この土地は四方に直射日光を遮るものもなく、モロに炎天下の作業は過酷そのものであり、数年間放置された土地というのは、斯くも整備が困難なものなのかと天を仰ぐ次第であった。
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充電式刈払機による作業後。刈り払ったススキは折り重なるばかりで、土はいつまで経っても見えてこない。
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後日出直して再挑戦するも結果は同じ。全く埒が明かないまま、再び雑草の生育が進んでいる。

 横芝光町のこの分譲地は、少ないながらも家屋は数戸あるのでもちろん電気は来ているのだが、更地である僕の区画には電気は引き込んでおらず、また今後も電気を引く予定はない。替えの充電池の購入も考えたがかなりの高額であり、また草刈り作業は今後も続くと思われるので、思い切って、僕は農家でもないのにエンジン式の刈払機を導入することにした。ちなみに購入したのは、中国製の土農工具を国内販売しているハイガー産業の製品。価格は13000円ほどで、充電式より安い。
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新たに購入したハイガー産業のエンジン刈払機。

 エンジン刈払機を使用するのは僕は初めてだったが、中国製の廉価品と言えどその威力は充電式とは比較にならず、あれほど苦労させられたススキもいとも簡単に粉砕されていく。読者の方の中で、もし今後、僕と同じように荒れた分譲地に手を加える予定のある方には、手作業(論外)とか充電式刈払機とかはまったくの時間の無駄で、最初からエンジン刈払機を導入すべきだと強く訴えたい。

 ちなみにこの日の作業は、Twitter上で協力を申し出てくれた近隣在住の方との共同作業であった。その方は、職業として庭園整備の経験を持つ方で、楽天市場で最安値の刈払機を買った僕と異なり、一流メーカーの刈払機やチェーンソーなど、プロ仕様の高級な道具を取り揃えて来てくれて、僕は刈払機の使い方を教わりながらの作業となった。
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エンジン式刈払機での作業後の風景。効率・威力共に充電式とは比較にならない。

 この日も相変わらずの猛暑日で、夕方にもなればさすがに疲労も激しかったものの、草刈り作業は予定以上に進展し、それまでとは見違えるような光景が広がり満足のいくものとなった。ところでこの土地は、草刈りを進めても、隣地との境界を示す杭や土留めなどが敷地内に一向に見当たらず不思議だったのだが、雑草を除却してみると、擁壁に赤いスプレーで適当に汚らしく引かれた線が見つかり、なんとそれが隣地との境界線という衝撃の事実が発覚する。
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あれほど群生した雑草がきれいに除却され、見違える光景が広がる。
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赤いスプレーで適当に殴り書きしただけの境界線。

 僕はこの土地は公簿売買で取得している。通常、不動産取引においては、確定測量の費用は売主が負担するのが一般的だが、坪1万円を切るような千葉の限界分譲地の場合、僅か数十万円の売値から、仲介手数料や所得税に加え、更に測量費用まで負担していたら、売主の手元にまったく何も残らなくなってしまうどころか、下手したら持ち出しなので、限界分譲地の取引はほとんど例外なく公簿売買と考えて間違いない。分譲地の場合は、大抵開発当時に測量が行われて測量図が残されているので、実際のところは公簿売買でもあまり差し支えもなく、僕は今のところ、ここと芝山町の2区画の分譲地を取得しているが、両者とも公簿売買である。

 空き地や私道上での無断駐車が横行するような限界分譲地で、都市部のようなシビアな境界争いが起こるとも考えにくいが、それにしてもこんな横着な境界線のみで、この分譲地は取引されてきたのだろうか。こんな落書きのようなスプレーの線では、古い線を削り取って、別のところに新たに赤いスプレーを買ってきて線を引き直して越境しても、再度測量するまで誰にもわからないのではないか。だが、よく考えれば限界分譲地など、草刈り費用ばかり捻出して持て余している売れ残りの宅地ばかりなので、そんな姑息な手段を取ってまで所有地を広げようと考える者もいないのだろう。
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 さてそんなわけで草刈り作業は順調に進み、季節は秋へと向かい暑さも和らぎはじめ、いよいよ本腰を入れて作業を進められるなと考えていた矢先、すでに周知の通り、9月、10月と、房総半島は記録的な台風災害に見舞われた。その後も集中豪雨によって広範囲で冠水被害が発生するなど、今年(2019年)の千葉県は試練の年であったと言える。

 僕たち自身は、生活が激変してしまうほど深刻な被災ではなかったのだが、その後も天候や予定が折り合わず、夏の草刈り作業を最後に、しばらく放置してしまっていた。そして11月、さすがにそろそろ作業を再開しようと久々に分譲地を訪問した僕を待ち受けていたのは、あれほどの炎天下で草刈り作業に耐えた労苦は水泡に帰し、新たな雑草に覆われ始めた単なる荒れ地であった。
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努力は水の泡となり、再び雑草に覆われ始めた土地。

 その光景を見た瞬間、「負動産」の単語が僕の脳裏をかすめたが、既に取得してしまった以上、もう後に引くことはできない。それにしてもこれでは、いつまでたっても草刈りを繰り返すばかりで一向に事態が進展しないので、この日は草刈り後に、防草シートを打つことにした。

 Amazonで1m×5m=5㎡で500円の防草シートを合計で12枚購入し、草刈りを済ませたところから順次打ち付けていく。この土地の面積は約100㎡なので、仮に敷地内にすべて防草シートを打ったとしても、費用はシート代で1万円ほど。打ち込みピンも50本で1500円ほどなので、正直言って、年に2回も草刈り業者に作業を依頼するくらいなら、防草シートを打った方が安上がりな気もするのだが、草刈り業者も商売である。おそらく不在地主の依頼主には、そんなアドバイスもしていないだろうし、見渡す限り黒い布に覆われただけの分譲地というのも景観的に微妙なので、僕自身もあまり大きな声では言わないようにしておきたい。なお、この土地はほぼ砂に近い土壌なので、ピンの打ち込みは容易く、防草シートの敷設にはこれといった問題もなく作業が完了した。

 余談になるが、この日の作業は、テントや折り畳みテーブル、灯油コンロなど、いくつかキャンプ用品を準備して臨んでみた。土地整備は重労働なので、少しでも楽しく作業が進められればと考えて揃えたものだが、テントは休憩用ではなく、妻が使用する仮設トイレである。Amazonで、中国大陸からの発送(国内は佐川急便が担当)にも拘らず送料込みで1800円という意味不明な価格であった。
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雑草の繁茂を防ぐため、順次防草シートを打ち付けていく。
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折り畳みテーブルや灯油コンロなど、キャンプ用品を導入して作業に臨んだ。
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約50㎡分の防草シート。

 防草シートというものは、耐候性を考慮して黒色の生地で作られているものだが、それでも通年紫外線に晒され続ければやがて劣化し、その効果を失ってしまう。また、ピンで打ち付けて留めるためにどうしても凸凹になってしまい、これでは物置を設置するのが難しいので、今度はこのシートの上に砂利を敷いていく。砂利を敷いてならせばある程度は平らになり、また砂利によって、防草シートが直接紫外線に触れなくなり、劣化を防ぐこともできる。

 一口に砂利と言っても種類があり、庭園などに敷く砂利は色調が統一された高級なものが使われるが、質に拘らないのであれば、コンクリート建造物などを解体したときに排出される瓦礫から作られた再生砕石(RCとも呼ぶ)が安価で入手しやすい。

 ホームセンターや業者ではなく、建材屋から購入するのが最も安価だと聞いたので、町内にある、砂利を小売りしてくれる建材屋(小売りをしていないところもある)に問い合わせてみたところ、2㎥(約3t強)の再生砕石が、運搬費用込みで5500円との回答。想像以上の安さで最初は聞き間違えたのかと思ったら、どうやらこんなものらしい。

 異論はないので早速注文し、4tダンプに砂利を積んで運んで来てもらったのだが、建材屋さんは、道路より一段高くなった僕の土地を見るなり「これじゃあ車が入れないから下ろせないよ」と言う。僕は、ダンプを擁壁ギリギリに寄せて、土地の上に流し出してもらおうと考えていたのだが、どうやらそれでも、ほとんど道路上にこぼれてしまうとの事。まあ、道路にこぼれると言ってもここは私道だし、どうせこの分譲地は、どの家の住民も路上駐車しているような分譲地なので、責任はこちらで持ちますからと、無理を言って砂利を下ろしてもらった結果が下の画像である。
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道路との高低差があるためダンプが敷地内に進入できず、仕方なく路上に下ろしてもらう羽目に。

 それは、即座にこのブログを閉鎖し、Twitterのアカウントも消去して逃亡したくなるレベルの惨状で、今思い出しただけでも全身が痛くなる奴隷クラスの重労働であった。Twitter上で、ユンボを借りてみてはどうかとのご提案も頂いたのだが、何せ想定外の事態なのでまったく手配もしておらず、僕自身もユンボの操作などしたこともないので、急遽妻と二人、雪かき用と園芸用のスコップで、朝から夕方まで、ひたすらスコップで掻き出して砂利を敷く作業に追われる羽目になった。翌日は、夫婦揃って石人形のような体になったことは言うまでもない。

 どうしてこの平坦な土地に、わざわざ土留めまで設置し、高低差を設けて造成したのだと、今は影も形もない開発業者に恨み言を言いたくなるが、見方を変えれば、スコップで運べる程度の高低差だからまだマシな方ともいえ、これがもし、階段で上り下りするくらいの高い擁壁だったとしたら、その時点でゲームオーバーである。当ブログでは口を酸っぱくして繰り返していることだが、やはり擁壁上の宅地というものはデメリットが多すぎる。それは、掃いて捨てるほどカネがあるならまだしも、「眺めが良い」などという、ただそれだけのことでカバーできるものでは到底ない。
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路上に山と積まれた砂利を手作業で運び出していく。
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悪夢のような重労働の末、ようやく防草シート状に砂利を敷き終える。

 こうして紆余曲折を経ながらも、取得当初からの難題であった雑草の問題はひとまずクリアし、いよいよ物置の設置に取り掛かることになった。最初は、この土地に組み立て式のプレハブ小屋を建てる予定だったのだが、先の台風で、プレハブ小屋は窓ガラスの破損などの被害が目立ち、それでは物置としての役目を果たさないので、予定を変更し、トラックのアルミコンテナを設置することにした。価格も、アルミコンテナの方が安い。ちなみに、中古コンテナの価格は78000円で、配送費は、購入場所の千葉市若葉区から横芝光町まで35000円であった。
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台風で被災したコンテナハウス。(横芝光町)
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千葉市内のコンテナ販売所。

 コンテナは玉掛で吊るして設置するので、接地面に多少の隙間がなければならず、また、地面との間に通気口を設けることによって、地面からの湿気でコンテナが傷むのを防ぐことが出来るので、コンテナの配送日の当日は、配送業者より一足先に分譲地へ向かい、朝から基礎造りに取り組んだ。

 ホームセンターで基礎ブロックを18個購入し、100円ショップで購入した水平器を使いながら、自分としては水平にブロックを並べたつもりでいたのだが、いざ、コンテナを積載したユニック車が到着し、並べた基礎ブロックの上にコンテナを置いてもらったところ、適当極まりない水平出しが災いして、ほとんどのブロックがコンテナの底面に接しておらず、足で蹴ったら動いてしまう有様であった。
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基礎の水平出し(だと自分では信じていた作業)。
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並べ終わった基礎ブロック。結果的に、コンテナ設置間際にほぼ全て並べ直す事態となった。

 結局、コンテナを宙吊りにしたまま、配送業者の方にも手伝ってもらって、水平器も使わず適当に砂利を手で掻き寄せて基礎を並べ直すという茶番が繰り広げられ、朝っぱらからTwitter上でリアルタイムに全世界に向けて自信満々に発信していた自称「水平出し」は、結果的に何の意味もない、単なる準備体操になり果てた。前述のように、僕は当初は組み立て式のプレハブ小屋を作る予定だったのだが、基礎の水平すらまともに出せない分際で、そんなものに手を出していたらひどい目に遭っていただろう。

 僕もこのようなブログを書いているので、小屋造りやセルフビルド系、DIY系の方はリスペクトしているのだが、肝心の僕自身はとにかくやることなすことすべてが大雑把で杜撰であり、能書きばかりで全く何の手本にもなれないのがもどかしいところである。

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ユニック車で配送されてきたアルミコンテナ。
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クレーンで吊り上げて、ブロックの上に設置する。
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何とか傾きもなく設置完了。

 それでも、配送業者の方の協力もあって、ひとまず無事にコンテナの設置は完了し、特に大きな傾きもなく、物置として使用に耐えうる状態になった。現時点で進めた作業はここまでである。結局のところは、ただ空き地にコンテナを置いたというだけの話で、物置に転用されたコンテナ自体珍しいものでもなく、こんな長々とブログで書くほどの話でもないのだが、一応、限界分譲地の使い道の一例として紹介させていただいた次第である。

 今のところ、このコンテナには何も収納していない。これから順次、自宅にあるものをこのコンテナに運び込んでいくつもりなのだが、今、冷静になってよく考えてみると、僕はこの土地を整備し、物置を設置するために、エンジン草刈り機やその他いろいろな道具を買い揃えており、今後も作業を進めるうえで、必要になると思われる道具はまだいくつもある。

 もし、この土地整備のために揃えたそれらの道具置き場として、この物置コンテナを利用したとしたら、それは結局のところ、何もしてないのと同じことなのでは…と、実は今頃になって重大な矛盾に気づきつつあるのだが、まあそんな些細なことはいいとして、今後の作業の模様は、引き続きTwitter上で報告し、ある程度作業が進んだら、またこのようにブログ記事として書こうと考えておりますので、どうか気長にお待ちください。
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