売地

原野商法

呪いの投機型分譲地 -地目は農地、課税は宅地- ①

 千葉県多古町は、空港周辺の自治体の中でも、原野商法的に販売された分譲地が特に多い自治体のひとつである。雑木1本切り落としていないような山林を、ただ分筆して切り売りしただけの分譲地もあれば、一応は道路の築造こそは行った形跡は見られるもの...
旧サブブログ: 海辺の限界分譲地

貸家だけの限界分譲地

 東京から愛媛県の限界集落に移住したあるYouTuberが、集落内の人間関係に思い悩み離村することになったとの報道記事を目にした。田舎の集落の人間関係の濃密さや、ある種の閉鎖性はよく語られるもので、僕自身過去に思い当たる節がないわけでは...
富里市

限界分譲地の隣地購入のお手伝い

 少し前の話になるが、富里市のとある限界分譲地に住む、僕のTwitterのフォロワーさんであるAさん(仮名)から、自宅の隣の空き区画(35坪ほど)を購入したいので、お手伝いをしてほしいとのお申し出を頂いた。おそらく70年代頃に開発された...
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お知らせ

「ある開発業者の変遷」追記/「八街の放棄分譲地」に関する訂正

 先日(2022年7月13日)に、僕はYouTube上のチャンネルで『ある開発業者の変遷』と題した動画を一本投稿した。それは、現在も東京渋谷区道玄坂に自社ビルを所有している「長島商事株式会社」というかつての開発業者が、千葉県や山形県に展...
放棄住宅地

東金市滝沢 埋もれた廃分譲地(物理)

 先日YouTubeで公開した動画のコメント欄で、視聴者さんより、「昔と今の航空写真観てたら、東金市滝沢の日吉神社南に、舗装された造成地っぽい所があり、現在は森になってます」との情報提供を頂いた。もしご存知でしたら話をお聞きしたい、と仰って...
原野商法

横芝光町遠山 入口を塞がれた放棄分譲地

   巷で一般的に言われる「原野商法」の土地というものは、単に公図上でのみ、あたかも住宅地であるかのように分筆・区画割りがしてあるだけで、現地では一切の造成工事も行なわれていない原野や山林のままであるのが通例である。図面上では住宅地のよう...
放棄住宅地

横芝光町母子 欲望が渦巻いた水田地帯の放棄分譲地

 北総に限らず現代の郊外や地方部では、旧来の市街地が商業地としての求心力を失う一方、幹線道路沿いなどに残されていた、元々水田などの農地だったところに大型の商業施設が進出し、その周辺に新たな市街地や住宅地が形成される光景がごく一般的なもの...
B級別荘地

横芝光町屋形 農村集落の廃別荘地

 このブログで紹介している分譲地の所在地の情報収集は、主に物件サイトの売地情報や、草刈業者のホームページなどから所在地を特定して行っている。限界分譲地は、中古物件と違って開錠の必要があるわけでもなく、その価格を考えても、果たして買う気が...
旧サブブログ: 海辺の限界分譲地

不審者

 僕が様々な限界分譲地を歩き始めたのは、元々は自分が個人的に使うための土地を探していたためであり、そんな話を広く公開するつもりもまったくなかったが、軽い気持ちでブログを書き始めてからは、土地を買うためではなく、ブログを書くための分譲地巡...
旧サブブログ: 海辺の限界分譲地

草刈り業者と自主管理

 僕のブログは、しばしば(と言うよりほぼ毎回)「草刈り業者」の存在に言及している。草刈り業者というのは千葉県の郊外部(限界分譲地)特有の業態で、東京や神奈川などの遠方在住の分譲地所有者に代わって、おおよそ年2回、敷地内と前面道路の草刈りを行...
芝山町

ジモティーで土地を売る

 このブログでも時折紹介はしているが、僕はこのブログを開設してから、現在までに合計で3つの分譲地を購入している。まず1つ目が、芝山町の「ハニワ台ニュータウン」にある36坪の宅地、2つ目が、現在暮らしている横芝光町の貸家の隣にある30坪の...
成田市

ビバランド団地(成田第6北総ハイランド)

 投稿の順番が前後したので初回の記事ではないのだが、当ブログで第1回目の訪問記事として作成したのが、旧下総町(現・成田市)にある「ビバランド団地」である。この団地は、最初の紹介記事でも言及したように『都市をたたむ』(饗庭伸著・花伝社)で...
B級別荘地

取り残される限界分譲地

 僕が現在暮らしている旧匝瑳郡光町(現・山武郡横芝光町。2006年に旧横芝町と合併)は、九十九里平野の自治体の中でも、特に分譲地の乱開発が進められた町の一つである。町内には今でも、高度成長期からバブル期にかけて開発された、およそ「まちづ...
成田市

つつじヶ丘団地

 利便性に難のある限界分譲地がひしめく北総において、ひときわ異彩を放っているのが旧下総町(現・成田市)である。旧下総町には、八街や山武、九十九里平野で星の数ほど見かけるような、開発許可の不要な範囲に留めたミニ開発の分譲地がほとんど見当た...
放棄住宅地

茂原市弓渡 詐欺の道具として使われた分譲地

 先日、僕は「限界分譲地に跋扈する違反業者」の記事の中で、かつての原野商法の被害者だけでなく、一応は住宅用地としても使われている限界分譲地の不在地主もまた、不誠実な業者のターゲットにされてしまっている実情をお伝えした。長年塩漬けにした分...
山武市

「成東・南郷台」分譲地

 これまで公開した記事の中で、僕は何度か、分譲地の販売当時の新聞広告を紹介しているが、これらの広告はすべて図書館にある新聞の縮刷版を当てずっぽうに探して見つけたものを複写している。紙面広告には報道記事のような索引もなく、1か月ごとに刊行...
原野商法

限界分譲地に跋扈する違反業者 後編

※前編からの続き  昨年の末頃の話になるが、成田市内のとある分譲地に位置する物件を所有する僕の知人の元に、東京都中央区に本社を構える不動産業者のA社からパンフレットが届いた。複数の土地家屋を所有・管理する知人は、これまでにも前編で紹介した...
原野商法

限界分譲地に跋扈する違反業者 前編

 1970年代に横行した、都市部から遠く離れた無価値の原野や山林を、あたかも未来の開発予定地であるかのごとく装って分譲・販売し、多くの被害者を出した原野商法。人跡未踏の原野に託した資産形成の期待は大きく裏切られ、今や所有地の訪問は言うに及ば...
八街市

【再訪】北総ニュータウン八街台

 既にTwitterでもお知らせしているのでご存知の方も多いとは思うが、僕は今回、それまで就いていたバス運転手の職を辞して、地元の不動産会社に転職することになった。不動産のブログを書いているとは言え僕自身は不動産業界は未経験であり、特に...
B級別荘地

山武市小松  崩壊間際の旧別荘地

 先日、当ブログ記事でもお伝えしたように、山武市は市町村別魅力度ランキングにおいて最下位の座を獲得し、早速にわかにメディアの注目を集め、テレビニュースでも特集が組まれることになったのだが、その際、山武市内の知られざる魅力として挙げられていた...
B級別荘地

魅力度最下位の限界分譲地in山武市

 先日、民間調査会社「ブランド総合研究所」が毎年行っている「都道府県魅力度ランキング2020」において、7年連続で最下位の座を死守してきた茨城県が、遂にその栄誉ある座を、隣接する栃木県に奪取されたというニュースが話題を集めた。旧大洋村を...
東金市

桜台団地

 北総ではしばしば、市域、町域のはずれに位置する分譲地を見かける。中には、はずれどころかほぼ境界線上にあったり、時には境界線を跨ぎ、同一の団地でありながら区画によって属する自治体が異なるような、住民コミュニティの分断を前提としたフザケた...
旧光町

限界分譲地の使い道を模索する④

 前回の記事で僕は、本来は物置用地として取得した分譲地に、結局貸家を借りて住まいを確保したことをお伝えした。既に述べたように、これは当初はまったく想定していなかったことで、したがってこの物置用地は、元々は単なる売値の安さと、周辺の家屋の...
八街市

総武台団地

 先日、別の記事の執筆にあたり、過去の新聞報道記事を参考資料として引用するため、図書館に赴いて朝日新聞や読売新聞などの全国紙の縮刷版に目を通す機会があった。その際気付いたのは、70年代から80年代にかけての新聞紙面広告、それも週末のものは、...
旧光町

横芝光町木戸  限りなく無償に近い分譲地

 先日、読者の方より、僕が所有する横芝光町木戸の物置用地からも遠くない別の限界分譲地に、44坪で10万円の売地情報が、レインズ(不動産流通標準情報システム)に掲載されているとの情報を頂いた。物件広告には100万円の売値が記載されているの...
山武市

山武市松尾町古和  農村集落の合間に出現した「ニュー集落」

 70年代半ばから開発が始められた千葉県の限界分譲地は、既存の農村集落からは離れた山林や田畑の片隅に位置するものが多い。元々は土着の地主が所有していた山林や農地を、開発業者が取得して開発を進めたものだが、地主にしても、自宅から近い田畑や...
お知らせ

【総訪問者数20万人達成記念】20万円の限界分譲地探訪記

 突然のご報告となりますが、おかげさまで、当ブログは2020年5月22日付で、総訪問者数が延べ20万人に到達しました。開設からおよそ2年半、どこに需要があるのかもわからないまま細々と更新を続けてきましたが、地域の文化や名物を何ひとつとし...
山武市

山武市松尾町山室  農村の片隅で買い手を待ち続ける放棄分譲地

 放棄分譲地というものは、当ブログでもこれまでいくつか紹介してきている。その中にはTwitter上で大きな反響を頂いた記事もあるが、実は僕はこれまで、訪問し、実際に踏査はしたものの、結局記事にすることなくボツにした放棄分譲地がいくつかある。...
山武市

山武市小松  原野に還る旧分譲地

 成田空港の経済圏である北総台地上の限界分譲地と比較すると、九十九里平野にある分譲地は空地の比率が高い。九十九里平野に造成された分譲地は、名目としてはあくまで別荘地として販売されたものが、地価狂乱の時代に、定住用の一般住宅用地として利用...
成田市

成田市川上・新田  空港反対闘争の最前線に出現した分譲地

 壮絶を極めた成田空港建設反対運動の歴史において、今日もなお語り継がれる、もっとも凄惨な事件のひとつに「東峰十字路事件」というものがある。これは空港建設予定地の第2次強制代執行が開始された1971年9月16日、成田市天神峰において空港反対派...
成田市

1987年の限界分譲地の折込広告

 当ブログは原則として、今現在の限界分譲地の模様と問題点をお伝えするというスタンスなので、例えば当初の開発業者名など、既に過去の時代のものとなった情報の収集にはあまり主眼を置いていないのだが、記事によっては多少は歴史的経過に触れる必要が...
B級別荘地

波打つひな壇分譲地

 当ブログでは、これまでの訪問記事の中で、特に道路との高低差が大きい擁壁上のひな壇分譲地が抱えるリスクについてたびたび言及している。先に紹介した大洋村の「電柱物件」同様、ひな壇分譲地には、良好な日照や眺望を確保しやすい、道路上から屋内の模様...
B級別荘地

限界分譲地の使い道を模索する②

 以前「限界分譲地の使い道を模索する」の記事でお伝えしたように、僕は現在、分譲地の探索を続ける傍らで、横芝光町の海岸近くにある寂れた別荘地を1区画入手し、物置用地として利用すべく整備を進めており、その模様はTwitter上で断片的にお伝...
富里市

立沢ニュータウン

 数か月振りのブログ更新となる。台風15号の襲来後、更新が途絶えていたことに関しては、その後に再び関東地方は台風19号や豪雨に見舞われたためとか、僕の勤務先が人材難に喘いでいて連日の長時間勤務で疲れ果てていたとか、例によって言い訳が山盛りな...
多古町

台風15号 危険空き家の倒壊と植樹の倒木リスク【後編】

 山武杉が立ち並ぶ森林地帯を抜けたあとは、九十九里平野に足を伸ばして被害状況の確認に回ったが、探索日にはすでに、平野部では停電の解消も進み、山間地で時折見られた給水所の施設もなく、一見すると平穏を取り戻しているかに思われた。  もちろん、...
山武市

成東白幡ニュータウン

 当ブログでもたびたび訪問している千葉県山武市は、2006年に旧来の成東町、松尾町、山武町、蓮沼村の4町村が合併して誕生した新しい市である。合併前の4町村はいずれも農業を基幹産業とした人口規模の小さな自治体であったが、4町村とも80年代から...
良好な住宅地

はにわ台団地/ハニワ台ニュータウン

【はじめに】  この記事は、当ブログの開設間もない時期に作成した古いものですが、先日、コメント欄にて、当団地の住民の方から、記事内におけるいくつかの錯誤のご指摘を頂きました。改めて読み直してみると、その錯誤を修正するには、事実上書き直しに...
旧光町

限界分譲地の使い道を模索する

 当ブログでは、これまで千葉県の郊外に散在する、ほとんど需要のなくなった「限界分譲地」に的を絞って探索してきた。それらの分譲地は、もちろん当初から住宅用地としての利用を想定して開発されたものもあるが、既に繰り返し述べてきたように、多くの場合...
市原市

鶴舞大蔵屋団地

 久しぶりのブログ更新になる。ここ最近は特に更新頻度が低くなり、お読みいただいている方には申し訳ないが、特に近頃は私生活が多忙を極め、調査もままならない日が続いていた。その辺りの話は私事になるのでここでは書かないが、気がつけば季節はすっかり...
山武市

山武市埴谷  荒廃したまま利用される分譲地

 前回、山武市横田の分譲地を「誰得ニュータウン」として紹介した記事にコメントを寄せて下さった読者の方より、この分譲地の近隣にある別の分譲地の模様をお伝えいただいた。山武市北部、旧山武町エリアにおいては、前回の「誰得ニュータウン」の分譲地...
山武市

誰得ニュータウン

 少子高齢化や人口減、都市構造の変化によって縮小が進むこれからの日本の住宅市場において、北総の限界分譲地は、一体どのようなポジションが求められているのだろう。どこにもポジションがないから坪1万円なんですよ、と言われれば返す言葉もないのだ...
八街市

八街市朝日  僕が暮らした限界分譲地

 私事になるが、僕たち夫婦が、東京の江東区から八街に引っ越してきて約2年。貸家の更新時期が近づいてきたところで、僕たちは先日購入した芝山町の土地の近くに改めて別の貸家を借りることになり、今回、これまで暮らしていた八街市朝日の貸家を引き払...
富里市

富里市十倉  賽の河原の石積みを放擲した分譲地

 北総や外房方面の限界分譲地の光景を特徴づけるもののひとつとして、空き地に立てられた草刈り業者の看板がある。投機目的で分譲されたこれらの未利用宅地は、所有者のほとんどが遠方(印象として、東京と神奈川が多い)に住んでいて、しかも分譲から長い年...
芝山町

NAAの苦難

 僕がこのブログで紹介している分譲地は、首都圏の一般的な郊外型住宅団地と異なり、都心への通勤を想定して開発されたものではなく、北総に限って言えば、70年代に成田空港の開港を見込んで投機目的で開発されたものがほとんどだ。であるから、そもそも都...
富里市

バルールド成田

 バルールド成田は、芝山町役場から徒歩でおよそ20分ほどの立地にある新興住宅地である。「成田」と呼ぶにはかなり無理のある立地条件ではあるが、近隣の著名な地名を借用する分譲地や分譲マンション、会社名は珍しくなく、いまだに「芝山...
八街市

八街市沖 投げ売りが続く最果ての分譲地再訪

 Twitterでは既にお話ししているのだが、僕はここのところ、このブログのための分譲地調査はお休みしている。理由は、実は自分自身の住宅用地の取得に向けて動いていて調査まで手が回らないためだ。そもそもこのブログは、もともと北総エリアで住宅用...
成田市

夏のビバランド団地空き家カタログ2018

 今年(2018年)の関東地方は、ほとんど梅雨らしい降雨もないまま早々と梅雨明け宣言してしまい、7月に入るや否や突然の猛暑に襲われ、季節は一気に夏となった。  ところで夏と言えば空き家だが、当ブログで最初に紹介した限界ニュータウンであ...
B級別荘地

横芝光町木戸 海水浴場を失った海辺の分譲地

 千葉県北部の太平洋側沿岸には、既に語るまでもなくご存知の通り、九十九里浜と呼ばれる、およそ60㎞にも及ぶ広大な砂浜が広がっている。夏になれば、その砂浜の各所で海水浴場が設置され、関東各地から行楽客が訪れるマリンレジャーの一大スポットとなる...
B級別荘地

九十九里町作田  小屋用地として再利用される旧分譲地

 これまで当ブログでは、主に成田空港周辺の旧分譲地を探索してきた。それらの分譲地のほとんどは、空港特需を見込んだ投機目的で造成・分譲されたものだが、千葉県の超郊外の分譲地は、何も空港周辺にだけあるのではない。千葉県の外房側、九十九里浜に...
富里市

富里市十倉 家屋の半数が空き家と化した辺境の古い分譲地

 成田空港周辺の自治体の中でも、富里市は成田市に隣接し、空港からも至近な距離にあるため、当ブログで紹介している多くの限界ニュータウンと異なり、富里の分譲地は、開発・造成とほぼ同時期に建築されたと思われる、やや築古な家屋(築40年前後)が隙間...
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